KDDIとDriveNets、ネットワークのオープン化加速に向け戦略的パートナーシップを締結
~25年度中に商用バックボーンネットワークにDriveNets製ソフトウエアを導入、 AI時代のトラフィック増大に対応~
KDDI株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役社長 CEO:松田 浩路、以下 KDDI)とDriveNets Ltd.(本社:イスラエル ラーナナ、CEO:Ido Susan、以下 DriveNets)は2025年5月12日、ネットワークのオープン化(ハードウエアとソフトウエアの分離)加速に向け、戦略的パートナーシップに関する基本合意書(以下 本合意書)を締結しました。本合意書は、オープン化したルーターの導入領域拡大や、オープンネットワーク管理の効率化、設備投資や運用コストの最適化を目的としています。 KDDIは本合意書に基づき、2025年度中に、主要4拠点のバックボーンネットワークのコアルーター内にある制御用サーバーにDriveNets製ソフトウエアを導入し、商用運用開始を目指します。
両社は今後、AI時代のトラフィック増大に対応するため、市場環境や技術の変化に迅速に対応可能な、柔軟なネットワークアーキテクチャーの構築を目指していきます。
<パートナーシップ締結式の様子><バックボーンネットワークへの導入イメージ>
■背景
■各社のコメント
・KDDI株式会社 執行役員専務 CTO コア技術統括本部長 吉村 和幸
このたび、DriveNetsとの間で基本合意書を締結できたことを大変嬉しく思います。KDDIは2020年より、オープンでスケーラブルなネットワークの実現に取り組んでおり、今回のDriveNetsとの協業を通じて新たなイノベーションを創出していきたいと考えています。私たちの目指す未来は、AI時代にふさわしい柔軟で堅牢なアーキテクチャの構築です。これにより、変化する市場ニーズに迅速に対応できる基盤を整えていきます。
■DriveNets Ltd CEO Ido Susan
世界有数の通信事業者である KDDIの戦略的パートナーになれることを、大変光栄に思います。私た
ちは KDDIと共に、コアネットワーク、エッジ、アグリゲーションといったネットワーク全体のオープン化、ディスアグリゲーション、そしてイノベーションを推進します。ネットワーク運用を合理化し、自動化や生成 AI ツールを導入することで、KDDIのネットワークの効率性を向上させ、将来のニーズに柔軟に対応できる堅牢なアーキテクチャの構築を目指します。
(参考)
KDDIは、5G通信を中心に、個人のお客さまには「au」、「UQ mobile」、「povo」のマルチブランドで展開し、法人のお客さまには「KDDI BUSINESS」のブランドで国内外に多くのサービスを提供しています。
また当社は、2022年5月にKDDI VISION 2030「『つなぐチカラ』を進化させ、誰もが思いを実現できる社会をつくる。」を策定しました。このVISIONのもと、中期経営戦略(2022-25年度)では「新サテライトグロース戦略」を推進しています。「新サテライトグロース戦略」は5G通信とデータドリブン、生成AIをコア事業とし、成長を牽引する事業領域「Orbit1(DX/金融/エネルギー)」と、新たな成長に挑戦する事業領域「Orbit2(モビリティ/宇宙/ヘルスケア/Web3・メタバース/スポーツ・エンタメ)」に取り組み、さらなる事業拡大を推進します。
KDDIはサステナビリティ経営を根幹に「新サテライトグロース戦略」とそれを支える経営基盤の強化を通じて、パートナーの皆さまと共に、社会の持続的成長と企業価値の向上を目指していきます。
DriveNetsは、通信サービスプロバイダーやクラウドプロバイダー向けに革新的なディスアグリゲーション・ネットワーキング・ソリューションを提供するリーダーです。同社のネットワーク・クラウドは、標準的なホワイトボックス上で動作するソフトウエアベースのソリューションで、通信事業者向けのクラウドアーキテクチャーを採用し、運用を簡素化します。2023年に導入されたAIソリューションは、最大32K GPUをサポートし、ハイパースケーラーや企業で利用されています。 詳しくは、DriveNetsのウェブサイト。詳細はwww.drivenets.comでご覧ください。
(注1) 通信ネットワーク構築に関わるコスト削減を実現するためのオープンな技術を開発し、テレコム分野のイノベーションを加速することを目的として2016年2月に設立された非営利団体で、全世界で数百社の企業・団体が参加しています。
(注2)2023年6月8日 トピックス
複数ベンダーの組み合わせが可能な「オープンルーター」の商用化を開始
(注3)2025年2月19日 ニュースリリース
柔軟な容量拡張を実現するクラスタ型ルーターのバックボーン向け技術検証を完了